Stay home Week みなさまいかがお過ごしでしょうか。 KAGURA代表 仲野です。 緊急事態宣言は5月末まで延長される見込みです。宣言が解除されても、コロナ以前の生活は戻ってこないと専門家は言っています。「引き続き行動変容が求められ、他人との接触を極力減らすように暮らす。Fisical distannceを十分とって、隣の人と肘が触れ合うような距離はありえない。」 音楽、とくに合唱という文化がこの先、以前のように続けられるのか、それとも全く異なった形に変容するのか、あるいは消滅してしまうのか? なんとか続いてくれるように祈るばかりです。 話は変わって、今回KAGURAではモーツァルトのレクイエム Kv.626 ジュスマイヤー版を取り上げています。伊藤整(東京大学分子細胞生物学研究所 高次構造研究分野)という人が、1990年に次のように述べています。(PDF化は2003年11月) 「モーツァルトのレクイエム を見ていると、彼の歌詞に対する深い理解に驚かされます。ディエス・イレのtremor(震え)でバスが震えたり<引用者注:ベーレンライター版19ページ45小節>、ドミネ・イエズのprofundo lacu(底知れぬ洞穴)で音程が沈んで行く<同:44ページ11〜14小節>など、 音楽的手法をきっちり行いながら、なおかつ歌詞のイントネーションと曲の旋律がきれいに対応しているのは感心します。これに比べ、弟子のジュスマイヤーが作曲したホスティアス以降はそれなりにきれいな曲ですが、アクセントのない音節で旋律が最高音に達する箇所がたくさんあるなど、歌詞と旋律の対応が急に崩れます。モーツァルトが死ぬ前に彼に旋律を指示しておいたという説がありますが、もしそうならこうは崩れなかったことでしょう。」 当を得ているかどうか、確かめてみるのも一興かと思います。 2020年5月4日 KAGURA 代表 仲野真司
(写真:2019年5月6日撮影)
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